AMBIENT SOUNDSCAPE — CONCEPT PROJECT

Onsen Stillness

温泉旅館の湯けむりと静けさをテーマにした、アンビエントサウンドスケープのコンセプトプロジェクトです。特定の施設様との提携案件ではなく、当スタジオが「静寂のデザイン」を探求するために自主的に制作した作品です。

CONCEPT

湯けむりのように、
輪郭のない音を。

onsenという空間は、言葉を交わさず、目を閉じて、ただそこに身を置くための場所です。私たちはこのプロジェクトで、「音を足すこと」よりも「音を消していくこと」に重きを置きました。湯けむりが輪郭を持たずに立ちのぼるように、音もまた始まりと終わりをあいまいにし、聴いている人の意識の外側に溶けていく——そんな在り方を目指しています。

想定したのは、都市近郊にある小規模な温泉旅館のロビーや湯上がり処。にぎやかなBGMではなく、水音と沈黙のあいだを漂うような環境音を、架空の施設を舞台に設計しました。

苔の庭を流れる水の曲線と、光の軌跡のような波紋
夕暮れの旅館の庭園と、池に広がる光の波紋
APPROACH

フィールドレコーディングから、
静寂のデザインへ。

制作の出発点は、庭園の水の流れ、竹筒がふれあう音、玉砂利を踏む足音など、架空の旅館の庭を想定したフィールドレコーディングです。録音した素材から不要な情報を削ぎ落とし、ごく限られた周波数帯域だけを残すことで、「何かが鳴っている」という気配に近い音像をつくりました。

そこに、湯けむりの揺らぎを思わせる持続音をごく薄く重ね、全体を通して音量の起伏を最小限に抑えています。大きな展開を避け、呼吸のリズムに寄り添うような、ゆるやかな変化だけを残しました。

RESULT

空間に溶け込む、
ループ構成のコンポジション。

最終的に完成したのは、継ぎ目を感じさせないループ構成のアンビエントコンポジションです。湯上がり処やロビーなど、長時間同じ音が流れ続ける空間を想定し、聴き疲れしない音量設計と、季節や時間帯によって微調整できる複数のレイヤー構成を提案としてまとめました。

この作品を通じて、「静けさそのものを設計する」というアンビエントサウンドスケープ制作の方法論を、スタジオ内で体系化するきっかけにもなりました。

01

種別

コンセプトプロジェクト(自主制作)

02

主な手法

フィールドレコーディング/静寂のデザイン

03

想定用途

ロビー・湯上がり処向けループ音源

※ 本プロジェクトは実在の施設・企業との提携によるものではなく、当スタジオが制作手法の探求のために制作した概念上の作品です。

次のプロジェクト

Tokyo Transit Voice

都市の交通空間のための、音のコンセプトプロジェクト。

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